Smitten/スミッテン(アイスクリームショップ)総合78点
一切冷凍させないオーダーメイドアイスクリーム
最近サンフランシスコで話題のオーダーが入ってから作るアイスクリームショップのSmitten。ここのアイスクリームの特徴はアイスクリームをその場で即席で作り、一切冷凍させることなく提供することだ。アイスクリームなのに即席で作るってどういうこと?と思うかもしれないが、液体窒素を利用した専用マシーンにより、アイスクリームの元となる混合液体を超低温で急速に冷やすことで、約60秒でアイスクリームが出来上がる。
最近 Smitten はTech Crunchにも紹介されたので、記事を読んだ方も居るかもしれない。記事の中にある “世界最美味のアイスクリーム” というのはかなりのオーバー表現だと思うが、面白いアイスクリームの作り方であることは間違いない。創業者はRobyn Sueという女性で、約2年かかって液体窒素を利用したアイスクリームマシーン “Kelvin” を開発し、リアカーのようなワゴンを引いて各地を販売して回るところからスタートした。現在、Kelvinは特許取得済みのようだ。
液体窒素を用いることで、氷(0℃)、ドライアイス(-78.5℃)よりも低い-196℃でアイスクリームを作ることになるため、アイスのクリスタル粒子がより小さくなり、よりスムーズな口当たりのアイスクリームとなる。そして、出来上がりをその場で提供するので、冷凍庫に入れることが無く、アイスクリスタルが成長する機会が無い=つまりスムーズというのが、このお店のアイスクリームの特徴である。また、使っている材料は当然ながら、地元産の材料。ミルクはソノマ近郊にあるBeretta Dairyというオーガニックミルクのようだ。
その後、1年足らずで彼女のアイスクリームは評判となり、使わなくなったシッピングコンテナーを改装したお店をサンフランシスコのHayes Valley(ヘイズバレー)にオープンさせた。このワゴンストーリーと最初のお店をオープンさせた場所はまさにBlue Bottle Coffeeと同じである。
土曜日の昼下がりにはSmittenのお店は大混雑。日差しが強くかつ陽気が良くなってきたこともあり、アイスクリームのシーズンだ。
フレイバーは常時4種類のみ。というのもマシーンが4台なので、自然とフレイバーの種類も4つとなる。クラシックバニラとTCHOの60.5%ダークチョコレートを使ったチョコレート、ソルティッドキャラメルが常時あるメニューで、ルバーブクリスプが4月の季節のメニューだ。値段はスモール(4oz ※1ozは28g)が4.75ドル、レギュラー(6oz)が6ドル、パイント(16oz)が11ドルとなっている。ワッフルコーンはプラス1ドル、その他ホイップクリームやチョコレートソース等のトッピングが50セントで追加出来る。
作り方は至ってシンプルで、アイスクリームの元となるこちらの液体をマシーンに入れるだけ。
先にレジでオーダーをして横にあるアイスクリームマシーンで待つこと約1分。液体窒素の煙がもくもくと立ちこめた後にアイスクリームの出来上がり。
出来上がるまでの過程はこんな感じだ。化学の実験を見ているようで面白い。
ルバーブクリスプ 4.75ドル(Rhubarb Crisp)
ルバーブの酸味がしっかり効いた味。確かに、アイスクリームがスムーズな仕上がりになっているので口当たりが良い。ホイップクリームのトッピングをお勧めされていたので付けてみたが、これはいらないと思う。スムーズな仕上がりだから味も抜群という訳ではなく、味はやはりBi-Rite Creameryの勝ち。
Smittenのお店の裏はコーヒーショップのRitualのコンテナショップとなっている。また、この広場には他にもコンテナを使ったファッションのお店やiPadケースのお店等があり、休日には沢山の人で活気に溢れている。珍しい冷凍しないアイスクリームは一度試して見る価値はありそうだ。
SF BiteBite’s評価(総合78点)
味 30点(40点満点)
コストパフォーマンス 15点(20点満点)
サービス 8点(10点満点)
雰囲気 8点(10点満点)
独創性 9点(10点満点)
清潔感 8点(10点満点)
Smitten(サンフランシスコ・ヘイズバレー地区)
http://www.smittenicecream.com
432 Octavia St, Ste 1A
(between Linden St & Fell St)
San Francisco, CA 94102
(415) 863-1518
Mon-Thu 12 pm – 10 pm
Fri 12 pm – 10:30 pm
Sat 11:30 am – 10:30 pm
Sun 11:30 am – 10 pm