Ramen Shop/ラーメンショップ(ラーメン屋)総合74点
オークランドで大人気の新感覚ラーメンショップ
バークレーにある超有名カリフォルニア料理レストランのChez Panisse(シェパニーズ)の3人のシェフ達が独立して開いたお店。カリフォルニア料理というと、フレンチアメリカンからラーメンへの転身なのだから、随分畑違いのレストランを作ったものだ。
オープンしたのは2013年1月とまだ最近なのだが、日本のトラディショナルなラーメンをフレンチアメリカンのシェフがアレンジしたオリジナルラーメンが評判で、SF Chronicleという地元有力紙がサンフランシスコ・ワインカントリーでTOP 100のレストランに挙げる(※ラーメンでランクインしているのは俺ん家ラーメンとRamen Shopのみ)など、高評価を得ており、オープン早々大人気のお店となっている。どうでもいいが、看板が『ラーメソ屋』になっている、惜しい。
看板も何も無いお店のドアにペンで “Ramen Shop” と営業時間だけ書かれている。
中に入るとまずここで日本のラーメン屋との違いなのだが、手前がバーラウンジになっている。待ち時間にここでドリンクを飲みながら待つスタイルなのだ。流れている音楽もクラシックヒップホップで、他のベイエリアのラーメン屋とは雰囲気が違う。
お店の中央に名前を書くための受付があるので、そこで名前を伝えるとなんと1時間20分待ちと案内される。訪問したのは、金曜日の8時45分、もう皆が食事を食べ終わっている頃だ。混雑しているとは聞いていたが、まさかここまで混んでいるとは予想していなかった。どうやら毎日こんな感じで、混雑を避ける為にはオープンと同時に入るしか無いようだ。
生ビール 6ドル(Northcoast Brewing Scrimshaw Pilsner Draft $6)
ドイツのピルスナースタイルのカリフォルニア地ビール。けっこう好み。
ビールを飲みながら待つこと1時間20分。日本のラーメン屋のように結構な人数が並んでいても、意外と早く案内されるといったようなことは期待してはいけない。特にこのお店はその逆で、待っている人数の割に案内されるのが遅い。
日本と同じように大きなカウンターにオープンキッチンとなのだが、ちょっと粋な感じのカウンター。
メニューはとてもシンプルで4種類のアペタイザー、3種類のラーメン、2種類のデザートのみ。しかしこれも日本のラーメンとの違いなのだが、メニューは日替わりで、ラーメンまでもが日替わりなのだ。そのため、味噌・豚骨・醤油を定番として、塩ラーメンの日もあれば担々麺の日もある。これはシェパニーズと同じく、契約農家のみからオーガニック食材を仕入れ、その日に入って来た食材でメニューを決めるという、このお店のこだわりなのだろう。
日本から取り寄せたという製麺機。ボタンやスイッチは日本語表記。
漬け物の盛り合わせ 8ドル(Assorted Pickles $8)
きゅうり、ズッキーニ、カリフラワー、人参、カブの漬け物の盛り合わせ。ピリ辛のものや、ダシが効いたものや、少し甘めのものがあったりと味付けも色々で美味しい。
焼豚丼 10ドル(Chashu Donburi $10)
本当は帆立丼を注文したのだが、この日は品切れとのことで代わりの焼豚丼を注文。アペタイザーで丼?と思うかもしれないが、量が少なめで確かにアペタイザーサイズ。辛いきゅうりの漬け物など、ちょっとビビンバを甘辛しょうゆ味付けの日本風にアレンジしたような感じ。
醤油ラーメン 16ドル(Shoyu Meyer Lemon Ramen $16)
醤油ベースのスープにメイヤーレモンという酸味の控えめなレモンを入れた創作スープ。魚のだしが良く効いていて美味しいが過去に飲んだことが無い感じの新感覚スープである。麺は製麺機があるだけあって柔らか過ぎないが、かといってコシも無い感じ。
ところで、人数の割にやたらと待ち時間が長いと思っていたが、ラーメンが出てくるのが本当に遅い。ラーメンといえば、もうスープは出来ているので、麺を茹でて具をトッピングするだけのような気がするのだが、丼が出てからラーメンが出てくるまでに30分程かかる。この時点で入店から既に2時間、恐らく待つのが苦手な人は待てないレベルだろう。
スパイシー味噌ラーメン 17ドル(Spicy Miso Ramen $17)
具も日本と違う。卵、豚バラ肉のミンチまでは一緒なのだが、ソフトシェルクラブのフライやエンドウ、高菜など変わった具が入っている。スープはスパイシーな中に若干甘みがあるような感じでこれも食べたことが無い感じのスープ。
黒胡麻のアイスクリームサンドイッチ 6ドル(Black Sesame Ice Cream Sandwich $6)
流石、シェパニーズ出身のシェフらしくこういうデザートが美味しい。胡麻がたっぷり入った日本で食べるような胡麻アイスはこの辺りではかなりレアである。サンドに使われているブラウンシュガークッキーもサクサク。
本日のお会計は2人でドリンク抜きで75ドル(日本円で約8,000円)。待ち時間のドリンク2-3杯を入れると軽く1万円超えになり、ラーメン屋にしては高い。そもそもラーメン1杯16-17ドルなので、税金とチップを入れるとラーメン1杯が20ドル以上するという計算になる。前菜やデザートは日本クオリティだが、ラーメンは随分アレンジされているので、日本のラーメンとは別物である。そのため、日本のラーメンが恋しくなってこのお店に行ったら、何だか消化不良な気持ちになるかもしれない。
個人的にはオリジナリティは評価するが、まだまだ試行錯誤を繰り返しており、発展途上という印象。早い・安い・うまいが特徴のはずのラーメンに、1時間半以上待って、一杯2,000円以上払う価値のあるラーメンかどうかは、?である。
あなたならこのフレンチアメリカンのシェフが作るラーメンをどう思うだろうか?
SF BiteBite’s評価(総合74点)
味 28点(40点満点)
コストパフォーマンス 14点(20点満点)
サービス 7点(10点満点)
雰囲気 8点(10点満点)
独創性 9点(10点満点)
清潔感 8点(10点満点)
Ramen Shop(オークランド)
http://www.ramenshop.com
5812 College Ave (between Chabot Rd & Oak Grove Ave)
Oakland, CA 94618
(510) 788-6370
Mon, Wed-Thu 5 pm – 10:30 pm
Fri 5 pm – 12 am
Sat 4 pm – 12 am
Sun 4 pm – 10:30 pm