早朝から長蛇の行列!ハイブリッドスイーツの『クラフィン(Cruffin)』とは!?
話題のクラフィンは、いかにしてゲットできるか
ニューヨーク発の『クロナッツ(クロワッサン×ドーナッツ)』が、2015年に日本にも上陸し、ハイブリッドスイーツが各地で話題を呼んでいるが、ここサンフランシスコにもハイブリッドスイーツで大行列ができるお店がある。
2014年11月にオープンしたばかりの、ミスター・ホームズ・ベークハウス(Mr. Holmes Bakehouse)が提供する『クラフィン(クロワッサンとマフィンの掛け合わせ)』だ。
一人2個までという限定付きにも関わらず、瞬く間に売り切れ、筆者も買えずに帰ったことが何度もあるシロモノなのだ。
同店は、27歳のオーストラリア出身のペストリー・シェフのライ・ステファン(Ry Stephen)氏と、更に若い若干21歳の起業家アーロン・カデル(Aaron Caddel)氏が共同オーナーとしてオープンした。店内はイートインスペースもなく、小ぢんまり。
ステファン氏は、オーストラリアのメルボルンで修行をした後に、パリで2年間修行。パリでの修行中に、アメリカ人の夫人と出会い、2013年にベイエリアに引越してきた。その後、アーロンが一部オーナーを務める、ミッション地区のカフェ「スタンザ(Stanza)」で、ステファンが週に数日バイトをしていた際に、両者は知り合った。
ステファンが10年以上のキャリアを持つペストリー・シェフと知ったアーロンは、出店の話を持ちかけ、共同でベーカリーを開く準備に取り掛かった。その後二人はテンダーロイン地区といって、サンフランシスコの中でも治安が悪い場所(逆に言えば、賃料の安い場所)に、出店を決めた。そういった治安の問題があるにも関わらず、サンフランシスコの人々が毎朝長蛇の行列を作っているのだ。下写真は店内にあるサイン。
古いフランスのお菓子を参考に、数ヶ月の試行錯誤の末に出来上がったというクラフィン。マフィンの形をしたクロワッサンの中には、日替わりで味の異なるクリームが入っている。2015年3月には、同店に窃盗が入り、現金や高価な調理器具などは何も取られなかったのに、シェフのレシピノートだけが盗まれた、と話題になったほどクラフィン熱は加熱している。2015年6月には、クラフィンを開発したステファン・シェフが同店を去ったが、クラフィン自体は引き続きミスター・ホームズ・ベークハウスの看板商品として提供されている。
さて、クラフィンの説明についてはこれくらいにして、どうやったら購入できるかについて、筆者の経験談からお話しよう。
1.甘く見ていたファースト・トライ
クラフィンの噂は耳にしていたものの、なかなかその時間にテンダーロインにあるお店の前を通る機会がなかった。午前中であれば、まだあるかと思い、11時くらいにお店に行くと、「クラフィン?もちろん売り切れたわよ」と言われ、結局、チョコレートクロワッサンと、ラズベリーのデニッシュを買って帰った。
大人気店を甘く見ていたと反省。次回は何時くらいに行けば買えるのかを聞いてみた。お店の人曰く、月〜木であればクラフィンが焼きあがる午前9時までに、金〜日の週末であれば30分前までに並んでいれば購入できる可能性が高いとのことだった。人気を再確認し、次回はちゃんと時間通りに来ようと決めた。
2.情報戦に敗れたセカンド・トライ
他の人のレビューを読んだり、口コミをチェックして何時までにお店に行ったら良いのかを確認。どうやら購入できる人はピンクのステッカーが貰えるらしい。土曜の朝だったため、8時20分にはお店に到着。並んでいる人は予想よりも少なく、15〜20番目くらいだった。8時45分を過ぎてもあまり行列は伸びず、25人くらいに増えただけだった。8時50分になると、噂のピンクのステッカーが配られた。購入は一人2個までと限定されており、ステッカーと引き換えに購入することとなる。
程なくして、焼きあがったクラフィンが店頭に並べられた。中のクリームに幾つか種類があり、選べるのかと思いきやクリームは1日1種類のみで、本日のフレイバーは「ペッパーミント」だった。思わず「えっ」と声が出た。よりにもよって、40分も並んで筆者の嫌いなペッパーミントとは。
ちょうど12月でクリスマスシーズンだったので、クリスマスのフレイバーだったのだろう。事前に調査していたにも関わらず、いつ並べばいいかばかり調べて肝心の当日のフレイバーが何かをチェックしていなかった。土曜日ながらそれほど混んでいなかったのは、このフレイバーのせいと思われる。
フレイバーに不満はあるもののせっかく並んだので、同伴者と一人2個ずつ購入。6個買わないと箱代で1.5ドルチャージするという、みみっちいことを言うので、仕方なく2個他のものを追加。
マフィンの形ながら、クロワッサン生地の外側パリパリ、中しっとり感はそのまま。クリームは下までぎっしり入っている。クロワッサン生地は美味しいが、すぐに中のクリームにたどり着いてしまい、もともと嫌いなペッパーミントなので、口の中がペッパーミントの味になってしまうのがどうしても気になる。表面のシュガーはかけ過ぎ感があるものの、クリームはさほど甘くなく、クロワッサン生地も美味しい。そのため、フレイバーが別のものであれば、もっと別の感想になっただろう。
3.やはりゲット出来ないサード・トライ
前回ペッパーミントで失敗したので、今度こそは食べたい味を!と、予習もバッチリ。インスタグラムで当日のフレイバーをチェックして、チョコレート系であることを確認。平日なので、そんなに頑張らなくても大丈夫かな?と思い、9時半前にお店に到着。
しかし、20分ほど並んだところで、クラフィンが売り切れたことが判明。残り5人ほどで自分の番だったため、そのまま並び、仕方なく別のものを購入した。店員にクラフィンをいくつ作っているのか聞いたところ、非常に手間がかかる工程のため、1日に150個程度しか販売されないようだ。結局、今回も別のものを買って帰ることとなってしまった。
クイニー・アマン 3.5ドル
それなりに美味しいが、やはりビー・パティスリー(B Pattiserie)のクイニーアマンの方が美味しい。
カリフォルニア・クロワッサン 4.5ドル
カリフォルニアロールをイメージして作ったというクロワッサンは、スモークサーモン、海苔、生姜入り。そして何とキッコーマンの醤油がついてくる。クロワッサンの中のスモークサーモンだけで十分塩辛かった。もちろん醤油は不要。
まとめ
平日であれば15分前、週末であれば45分前までに並んでいれば、購入できると思われる。土日限定かもしれないが、並んでいると8時50分くらいにピンクのシールが配られ、これが貰えれば購入できる。中のクリームは1日1種類しかなく、時にとってもアメリカンなフレイバーなことがあるので、注意が必要。
好みのフレイバーに出会えるようFacebookもしくはInstagramで、事前に当日のフレイバーを確認しておくことをお勧めする。
Facebook : https://www.facebook.com/mrholmesbakehouse/
Instagram : https://www.instagram.com/mrholmesbakehouse/
Mr. Holmes Bakehouse(サンフランシスコ・テンダーロイン地区)
1042 Larkin St
San Francisco, CA 94109
(415) 829-7700
Mon – Fri 7:00 am – 2:30 pm
Sat, Sun 8:00 am – 1:00 pm