Bar Tartine/バー・タルティーン(ニューアメリカン)総合87点

秀逸シェフがおくる独創的な料理と美味しいパン

bartartine-entサンフランシスコで一番人気のベーカリー “Tartine Bakary(タルティーン・ベーカリー)”のレストランバージョンがバー・タルティーンである。どちらも私のお気に入りスポットの1つだ。オーナーはベーカリーと同じくチャド・ロバートソン氏(Chad Robertson)で、これもベーカリーと同様、店頭に何の看板も無いので知らなければ通り過ぎてしまう感じ。唯一青いお店ということと、サンドイッチの看板が目印。

bartartine-sign今までディナーで数回訪問したことがあるが、今回は初めてブランチで訪問。ブランチにしては随分遅めの2時前の訪問なのにまだ待ちの列が出来ている。

bartartine-waitタルティーン・ベーカリーと同じく大人気のブランチスポットなので、待ちをある程度覚悟した方がいいが、バー・タルティーンの場合はブランチでも予約が出来る(http://www.opentable.com/bar-tartine)ので、事前に予約をしておくとスムーズに入ることができる。

bartartine-inside使っている食材はローカルの農場から仕入れた新鮮なオーガニックを中心としたもの。料理はアメリカンなのだが、トラディショナルなものとは全く違い、東欧・北欧・日本など各国の料理を取り入れた創作料理となっている。

bartartine-chef食のアカデミー賞といわれるジェームス・ビアード賞で西海岸のベストシェフにノミネートされたニコラス・バッラ氏(Nicolaus Balla)がヘッドシェフを務める。彼は日本食レストランでのシェフ経験もあり、日本の食材や調味料にも精通している。また、とても研究熱心で、新しい料理のインスピレーションを得る為に年に数回東欧・北欧等を旅して探求を続けるというハングリー精神を持つ。

bartartine-menuメニューは日替わりで、実際によく入れ替わるが、タルティーンベーカリーのパンを使ったサンドイッチメニューはいつもあるようだ。このお店の使っている食材は多彩かつ馴染みの無い物が多く、メニューを見ただけで料理の完成形が想像しにくいお店の1つだ。

bartartine-sandwich1また、水・木・金曜の昼11時から3時まではサンドイッチ等の軽い食事とデザートの提供と焼きたてパンの販売を行っている。

bartartine-beer生ビール 6ドル(Pilsner, Moonlight Brewing ‘Reality Czeck’, Sonoma 6)
ソノマのMoonlight Brewingというマイクロブルワリーのピルスナービール。軽い口当たりで美味しく、ブランチにぴったり。

bartartine-iceteaレモンジンジャーアイスティー 5ドル(Kefir half & half: lemon ginger iced tea 5)
ケフィアという発酵したヨーグルト風の乳飲料とレモンジンジャーアイスティーをミックスしたドリンク。初めて飲んだのだが、酸味の強いアイスティーという感じで意外といける。

bartartine-picklesピクルスのアソートメント(Assortment of Giardiniera pickle, Japanese gourd pickle, Garlic mushroom pickl $10)
時計周り12時から順に、”ジャルディニエーラ”というカリフラワー・人参・オリーブを漬けたイタリアンアメリカンのピクルス、瓜のピクルス、ガーリックマッシュルームピクルスの3種盛り合わせ。どれも味付けが全く違うのだがそれぞれ美味しい。このピクルスもシェフがハンガリーに旅に出かけた際にインスピレーションを得てメニュー入りしたもの。特にガーリックマッシュルームがちょっとスパイシーさもあってとっても好み。

bartarine-smorre3種のスモーブロー 15ドル(SMØRREBRØD: Open faced sprouted rye bread sandwiches $15)
スモーブローとはデンマークの伝統料理で、ライ麦パンの上に様々な具材をトッピングするオープンフェイスサンドイッチ。5種類用意されているメニューの中から3種を選択。右から順にサラミ、スモークサーモン&クワルクチーズ、焦がし茄子&スクワッシュのトッピング。好みだったのはサラミで、隣には甘いトマト、下には先ほどのマッシュルームピクルスをペースト状にしたものが敷かれており、淡白なライ麦パンに良く合う。サーモンとチーズのトッピングも美味しかった。

bartartine-cornbeefコーンビーフハッシュと野菜のソテー 15ドル(Corned beef hash with corn, peppers, squash and fried eggs $15)
ハッシュとは細切れ肉のことで、コーンビーフハッシュにコーン・ペッパー・じゃがいも・ズッキーニ等と一緒にソテーにし、半熟目玉焼きを乗せたもの。シンプルな料理なのだが、塩とハーブの味付け加減と具材のバランスが丁度良く、また、じゃがいもが何故かもちもちしていて美味しい。

ブランチというと行列の出来るブランチスポット”Mama’s”のような胃もたれしそうな不健康なアメリカンブランチを提供するお店が多い中、このお店は食べ終わった後も全く不健康感を感じることが無い。

このレストランの凄いところは、常に前回訪問より料理がレベルアップしていると感じさせられる。料理はレベルが高いだけでなく、他のサンフランシスコのどの店とも違う料理を出していて、シェフの研究熱心さが伺える。さすがは西海岸のベストシェフにノミネートされるだけのクオリティである。バー・タルティーン、タルティーン・ベーカリーともに引き続き私のお気に入りスポットだ。

SF BiteBite’s評価(総合87点)

味 35点(40点満点)
コストパフォーマンス 16点(20点満点)
サービス9点(10点満点)
雰囲気 8点(10点満点)
独創性 10点(10点満点)
清潔感 9点(10点満点)

Bar Tartine(サンフランシスコ・ミッション地区)

bartartine.com
561 Valencia St (between 17th St & 16th St)
San Francisco, CA 94110
Mon-Tue 6 pm – 10 pm
Wed-Thu 11 am – 10 pm
Fri 11 am – 11 pm
Sat 11 pm – 11 pm
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