Acme Bread/アクメブレッド(オーガニックベーカリー)

レストランから最も支持されるオーガニックベーカリー

acme-insideサンフランシスコで一般の人に最も支持されているベーカリーがTartine Bakery(タルティーンベーカリー)だとしたら、レストランから最も支持されているのがAcme Bread(アクメブレッド)だろう。ガイドブックには “カリフォルニアで一番のベーカリー” なんて書かれているようだ。最近行ったところで覚えている限りだと、Frances(フランセス)Serpentine(サーペンタイン)Cowgirl Creamery Sidekick(カウガールクリーマリーサイドキック)Blue Bottle Cafe(ブルーボトルカフェ)等のレストラン・カフェがアクメブレッドを使っている。それ以外にも、ベイエリアにはとにかくここのパンを使っているレストランが多い。

Steven と Suzie Sullivanという夫妻が1983年にバークレーで創業したこのベーカリーは一般の人ではなく、レストランやお店向けにパンを卸販売するところからスタートした。もともとこのStevenは1970年代にカリフォルニア料理の元祖として超有名なChez Panisse(シェパニーズ)でパンを焼く職人だった。Cowgirl CreameryRamen Shopもそうだが、ベイエリアにはシェパニーズのシェフ出身のお店がとても多く存在している。

acme-entそして何より凄いのは、30年経った今でも最も多くのレストランから支持されているということだ。現在でもメインビジネスはレストランやグローサリーストア向けのホールセールだが、一般の人向けの直営小売店も2店舗展開しており、一つは創業したオリジナルのロケーションのバークレーと、もう一つはフェリービルディングの中にある。写真上はフェリービルディングのお店。クレジットカードは使えないので要注意。
WholefoodsやBi-Rite Market等のオーガニックスーパーでもアクメブレッドの取り扱いはあるが、やはり直営のお店と比べると種類がとても少ない。1983年に創業したときはたった4種類のパンしか無かったという品揃えも、今では何と100種類を超えるパンを作っている。

acme-factoryお店は小さいが、奥にちゃんとパンを焼く工房も構えており、焼きたてのフレッシュなパンを購入できる。

acme-bread創業当時は全粒小麦粉のみがオーガニックだったが、1999年からは全ての小麦をオーガニックに変更、かつ他の食材(オリーブオイル、ウォールナッツ、レーズン、バター等)も全てオーガニックに変更してきた。
バークレーの本店では太陽光パネルを利用して発電し、レストランやお店への配達用トラックも天然ガスとバイオディーゼルを利用、袋がいらないカスタマーはパン1個あたり5セント割引する、というとってもエコな会社。また、社会貢献として余ったパンをチャリティー団体や学校に寄付している。

acme-bread2レストラン向けがメインビジネスというだけあって、菓子パンのようなものはアーモンドクロワッサン、シナモンロール、チョコレートロール、アップルパイくらいしかなく、ほとんどが料理の付け合わせ用か調理用といった感じ。11時−2時の間にはサンドイッチの販売も行っている。私のお気に入りはSweet Loaf(一個2.75ドル)というシンプルな食パン。外側がカリカリで中はふわふわでパン自体に素朴な旨味がある。このパンを使ってBlue Bottle Coffeeの本からレシピを得たブルーボトルベネディクトを作るのが私の家流ブランチだ。

acme-eggbenedictこれが自家製ブルーボトルベネディクト。本物と同じレシピを使っているだけあって、見た目はさておき、我ながらとても美味しい。

acme-frenchこちらは同じくSweet Loafを使って作った自家製フレンチトースト。これにベリー類とメープルシロップをかけて仕上がり。抜群の朝食になる。
ベイエリアの2大ベーカリー(タルティーンベーカリー・アクメブレッド)はどちらも全然種類が違うパンを提供しているので、パン好きならば両方訪れることをお勧めする。

Acme Bread Company(サンフランシスコ・エンバーカデロ地区)

http://acmebread.com/
1 Ferry Bldg
San Francisco, CA 94105
(415) 288-2978
Mon-Fri 6:30 am – 7:30 pm
Sat-Sun 8 am – 7 pm