Rich Table/リッチ・テーブル(カリフォルニア料理)総合84点

行列の出来る、話題のニューレストラン

richtable-ent最近サンフランシスコで話題のレストランが、こちらのリッチ・テーブル。2012年7月にサンフランシスコのヘイズバレー地区にオープンした、エヴァン・リッチ(Evan Rich)とサラ・リッチ(Sarah Rich)夫妻がシェフ・経営するお店だ。それゆえ、彼らの名前を取ってRich Tableという名前になっている。
richtable-mr-and-mrs-rich(Photo Credit: SF Eater
この夫妻はニューヨークのBouley(ブーレイ)というフレンチの名店でシェフとして働いている最中に知り合った。その後ベイエリアに移住し、彼はマイケル・タスク氏のミシュラン2つ星イタリアンレストランのQuince(クインス)で、彼女は1つ星のアメリカンレストランのMichael Mina(マイケル・ミーナ)で働き、その後、2つ星レストランのCoi(クワ)で再度一緒に働いた後に、リッチ・テーブルをオープンした。
数々の一流レストランで働いた後に彼らがオープンしたのは、高級店ではなくカジュアルダイニング。最近のサンフランシスコでは、一流店で働いた後にカジュアル店をオープンするのが風潮となっている。店内のインテリアも、綺麗な木ではなく、あえてロッジのような自然な木を使ってカジュアルさを演出している。

richtabe-inside現在、リッチ・テーブルはサンフランシスコで最も予約の取りづらいお店の1つで、約1ヶ月先の予約しか取れない状態だ。ただし、バーカウンター席は、5時半のオープンと同時にウォークイン(先着順)の席として用意されているので、15分程前に並んでいれば恐らく席を獲得できるだろう。私は5時45分の予約だったが、パーキングを探すため、5時半前にお店の前を通った時には約20人が並んでいた。

それもそのはず、リッチ・テーブルはオープンから1年で、食のアカデミー賞や食のオスカーと言われるジェームス・ビアード賞で、全米のベスト・ニューレストランのファイナリストとなり、食の雑誌のBon Appétitでもベスト・ニューレストランにノミネートされ、サンフランシスコだけでなく、全米から注目されているレストランなのだ。

richtable-tabelメニューは月毎に変わるようになっており、アラカルトと80ドル(税・チップ別)のテイスティング・メニューとが用意されている。今回は初訪問なのでまずはアラカルトで。

richtable-beer生ビール 6ドル(Oaktown brown, Calicraft, Walnut creek $6)
コーヒーの味がするようなビール。コクがあって、濃いめの味。

richtable-juiceリフレッシャー 6ドル(Grape fruit, Seltzer, Fennel $6)
ノンアルコールのカクテルジュース。リフレッシャーとの名前の通り、とてもすっきりしていて飲んだ後に爽快感があふれる。

richtable-breadパン 2.5ドル(Bread douglas fir levain, House cultured butter $2.50)
パンは注文しないと出て来ないが、かなり大きいサイズが出てくる。douglas firとは米松(いわるもみの木)のことで、恐らくその葉をお茶にしてパンに入れているのではないかと思う。levainとはパンを作る際の天然酵母のことで、これを入れてパンを作ると特有の酸味と風味のサワードブレッドとなる。これにお店の自家製バターが添えられている。米松が入っている分、普通のパンとはひと味違って面白い。ホールを7ドルで持ち帰り可。

richtable-sardineサーディンチップス 2ドル/個(Sardine chips $2/each)
薄くカットしたポテトの間にサーディンが挟まっている。これにホースラディッシュ(西洋わさび)を使ったクレーム・フレーシュにディップする。ポテトとサーディンのサクサクの食感と、クリーミーながらホースラディッシュの辛みがある絶妙なソースが合わさって、めちゃめちゃ美味しい。

richtable-doughnutsポルチーニ茸のドーナッツ 7ドル(Dried porcini doughnuts $7)
一口大のドーナツに、乾燥したポルチーニ茸と塩のパウダーがかかっている。これをチーズ等が入っているわりに、あっさり・ふわふわしたソースにディップする。もちもち食感のドーナツと、ポルチーニ茸の風味が効いて、これだけでも美味しいが、更にソースを付けるとちょっと酸味もプラスされて、なお美味しい。

richtable-chickenliverチキンレバームース 7ドル(Chicken liver mousse $7)
チキンレバームースの上に、ワイルドライスという穀物、サイコロ状のリンゴ、スイバの葉が乗っている。スイバとは酸い葉の由来があるようで、酸味のある植物なのだが、チキンレバーのような濃厚なものと良く合う。

パン、チップス、ドーナッツ、レバームースと全て前菜より前の、おつまみ(Bites)のセクションから注文していたのだが、しっかり量のあるものが多かったので、この時点で既にやや満腹感。しかし、ここからが本来のメニューである。

richtable-soupブロッコリーとスイバのスープ 12ドル(Briccoli and sorrel soup $12)
スイートポテトを細かくして掻き揚げのように丸くしたものの上から、テーブルでスープを投入。彩りも見た目も春らしく、素敵な一品。主張しすぎない程度のスイバが、クリームと合わさって、酸味とクリーミーさが同時に感じられ、とても美味しい。

richtable-beeftartare黒トリュフのビーフ・タルタル 18ドル(Beef tartare, Black truffle $18)
黒トリュフの文字に惹かれてオーダーしたのだが、トリュフの香りすら全然しない。食べた瞬間から何かに味が似ていると思っていたのだが、驚くことに餃子の中身に味がそっくりなのだ。ニラが入っているとは書かれていないが、何故か同じ味。これはこれで悪くないのだが、一度餃子の中身と思ってしまうと、それにしか思えず、少しがっかり。

richtable-pastaブカティーニ 18ドル(Bucatini, Pork bolognese $18)
通常のソース状になったボロネーゼ(ミートソース)と違って、カリカリのボロネーゼ。それをサイコロ状のビーツと絡めてある。麺の茹で具合は良かったが、ソースが麺とからめてあるのではなく、上に乗っかっている状態。カリカリのせいで、味ではなく食感ばかりが引き立ってしまう。正直あまり好みではなかった。恐らく選択ミスなので、他のパスタにしていれば、違った感想になったかもしれない。

richtable-steakニューヨークステーキ 30 ドル(Grilled new york strip steak $30)
こちらも春らしい彩り豊かな一品。ブロッコリー等の野菜のソテーの下には4つのステーキが入っている。味は美味しかったが、思ったほどお肉は柔らかくなかった。

richtable-coffeeコーヒー 4ドル(Sightglass Coffee $4)
サンフランシスコのサイトグラスコーヒーのもの。フレンチプレスで出てきた。

richtable-cakeトレスレチェケーキ 9ドル(Tres leches cake $9)
おつまみの段階ですでに満腹感があったので、デザートは止めようかと思ったが、美味しいレストランで最後デザートを食べずに帰るわけにはいかないので、やはりオーダー。
トレスレチェケーキとは、メキシコ発祥の3種類のミルク(生クリーム、エバミルク、コンデンスミルクを使うのが一般的のよう)を使ったスポンジケーキで、この3種のミルクに浸す過程があるので、とてもしっとり仕上がる。上にはビスケットを崩したようなクランチーなものとウォールナッツアイスクリームが乗っている。しっかり目のケーキに併せて、アイスクリームはシャーベットに近いようなあっさりしたものだった。デザートも美味しい。

使っているお皿は、ほぼ全てサンフランシスコ近郊のヒース・セラミックスのものだった。お店の素朴なインテリアと調和していて、とても可愛かった。

ビーフ・タルタルと、パスタが好みでは無かったが、それ意外のお料理はどれも素晴らしく、さすが、話題のレストランだ。最初のおつまみやメニューの所々が、同じく話題のState Bird Provisions(ステイトバード・プロヴィジョンズ)に似ていると思った。おつまみといっても結構ボリュームがあるので、頼み過ぎには注意した方が良さそうだが、このレストランは特におつまみメニューが美味しかった。

予約は取りづらいが、また機会を伺ってぜひ訪れたいレストランだ。

SF BiteBite’s評価(総合84点)

味 33点(40点満点)
コストパフォーマンス 17点(20点満点)
サービス 8点(10点満点)
雰囲気 8点(10点満点)
独創性 9点(10点満点)
清潔感 9点(10点満点)

Rich Table(サンフランシスコ・ヘイズバレー地区)

http://richtablesf.com/

199 Gough St
San Francisco, CA 94102
(415) 355-9085
Sun-Thu 5:30-10:00
Fri, Sat 5:30-10:30
予約はこちら

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