La Folie/ラ・フォリ(フレンチ)総合88点

地元で愛され続けるミシュラン一つ星のモダンフレンチ

la-folie-entサンフランシスコのロシアンヒルという高級住宅街にある正統派〜モダンフレンチレストランのラ・フォリ。オープンしたのは1988年と、25年以上になるのだが、今なおサンフランシスコの美味しいフレンチでいつも名前が上がり、予約でいっぱいのお店だ。

ローラン・パッソ(Roland Passot)氏というフランス人のオーナーシェフが、その妻のジェイミー氏、兄弟のジョージ氏(ワインディレクター)と共にオープンした家族経営のお店。ローラン氏はフランスのリヨンで15歳からキッチンに入り、フランスの有名シェフから伝統的なフランス料理のトレーニングを受けてきたという。その後20歳で渡米し、シカゴやダラスで経験を積んだ後にサンフランシスコに来た。

当時既にレストランが沢山あったサンフランシスコにおいて、新たなレストランをオープンすることについて、不安と皮肉からフランス語でLa Fole(クレイジー、狂気)という意味の店名を付けたようだが、結果は大成功。彼は25年以上経った今でもキッチンに立っているとのこと。

つい先日は、フランス大統領が30年ぶりにカリフォルニアを訪れ、テック界のビッグカンパニーの代表と会食を設ける場所にラ・フォリが選ばれた。その顔ぶれは、フランス大統領のフランソワ・オランド氏に対して、 Twitter, Squareからジャック・ドーシー氏、Facebookからシェリル・サンドバーグ氏、Googleからエリック・シュミッツ氏、などといった豪華な面々だったようだ。

la-folie-lounge2009年には、レストランのすぐ隣にラウンジ(上写真)をオープンして、食前・食後にゆったりお酒が飲めるようになっている。バー用フードも用意しているのだが、同じキッチンから来ているので、これがまた美味しいらしい。

la-folie-barお店は中に入るとバーカウンターがあり、その奥にダイニングルームが広がっている。高い天井から吊るされた長いカーテンがエレガントな雰囲気を醸し出している。

la-folie-inside2シェフのティスティングメニューは5品のコースで140ドル(ワインペアリングは+80ドル、税・チップ別)となっており、プリフィックスのコースの場合は3品コースで85ドル、 4品で105ドル、5品で125ドル(税・チップ別)となっている。また、プリフィックスのコースを選んだとしても、シェフのティスティングメニューの中から追加10ドルで何でも追加できるようになっている。また黒トリュフは35ドル、白トリュフは75ドルで各皿に追加可能(始めにテーブルに持ってきて匂いを嗅がせてくれた)。

la-folie-table今回は、5品のコースと4品のコースをオーダーした。

スパークリングウォーター 9ドル(Saint-Geron 750ml 9)
写真は撮っていないがお水はスパークリングで。お水でチャージされるのが嫌な場合は、タップウォーターも選択可。

la-folie-st-germanカクテル 16ドル(St Germain $16)
グレイグーズのウォッカ、セント・ジャーマンのリキュール、ライム、きゅうり、シャンパンの入ったカクテル。既にレッド・ウッドなどで同じようなコンビネーションは飲んだことがあったので好きとわかっていてオーダー。甘酸っぱいく、爽やかで、きゅうりが思ったより強い。

la-folie-hold-fastカクテル 16ドル(Hold Fast $16)
bender’s ryeというサンフランシスコ近くのトレジャーアイランドで作られているウィスキーに、cardamaroというリキュールと、ローストしたコリアンダーなどが入っている。いいウィスキーの苦さと強いアルコールのベースにブラウンシュガーやレーズンの甘さと、スモーキーな味を感じる。

la-folie-amuse1アミューズの一品目
ゴートチーズを柿で巻きつけて、上から削ったアーモンドをかけたもの。甘くてリフレッシュな感じ。美味しい。

la-folie-amuse2アミューズの二品目
卵の殻の中には、オーガニック卵の卵黄とガーリックのスープが入っている。上にはとても薄いポテトチップスと、横にはブリオッシュをフライにしたもの。卵黄はほぼ火が入っておらず、生に近い状態(生はアメリカでは非常にレア)。ガーリックの味が強いのだが、それを上手く卵黄とポテトチップスが中和している。とても濃厚な一品で美味しい。これからの料理に期待が膨らむ。

la-folie-snails前菜① エスカルゴ(Sautéed Burgundy Snails)
エスカルゴでよくあるのは、小さな穴の空いたお皿にエスカルゴの身がバターに沈んだ状態になっているものなのだが、これはボーンマロウという骨髄の骨の中にエスカルゴとレモンバターと骨髄のジュレを入れて、グラタン風に仕上げてある。下はパセリの泡ソースでさっぱりさせてくれて、これまた美味。

la-folie-redwine赤ワイン 59ドル(Vacqueyras, Sang des Cailloux 2011 $59)
口当たりが柔らかく、タンニンも柔らかい。でも味はしっかりといった感じでとても美味しい。後で見てみたらワインスペクテーターで92点のワインだったようだ。
さすが高級店だけあって、ワインリストも数百ドル〜千ドルといったレベルのものばかりゴロゴロしている中、ワインディレクターがこのクラスの値段でもしっかり好みのものを選んでくれる。

la-folie-pig-sweetbread1前菜② 豚の前菜(Pig Feet, Sweetbread, and Lobster Terrine)
豚の内臓(胸腺)が周りに円周上になっていて、その中には柔らかく煮た豚と野菜、ベーコン、ロブスターなどをぎっしり詰めて、表面を焼いている。コラーゲンたっぷりという感じの濃厚でまったりした内臓と、脂身の少ない肉とを一緒にソースで食べると、とても美味しい。

la-folie-pig-sweetbread2写真では伝わりにくいかもしれないが、前菜とは思えない量で、よく食べる私ですらこれを食べ終わった時点で、わりとお腹いっぱいになってしまった。

la-folie-scallop魚① ホタテのトリュフソースグリル(Seared Day Boat Scallop, Polenta, Matsutake)
松茸やトリュフといった高級キノコを用いたソースは旨味たっぷり。肉厚のホタテが旨味をしっかり吸い込んでおり、また、絶妙な火通しで柔らかい。帆立はこういう風に仕上げて欲しいと思うような、王道の味でとても美味しい。

la-folie-cod魚② 銀ダラのグリル(Pan Seared Local Black Cod, Sunchoke Puree, Roasted Salsify)
銀ダラの下には、サルシフィという西洋ごぼうと、サンチョークという芋の一種のピュレ(日本名では菊芋というらしい)。サイドには、バターナッツスクワッシュが並んでいる。銀ダラの火入れが素晴らしく、驚くほど柔らかい。ほのかな甘みを感じ、銀ダラという魚に期待するレベルを超える仕上がりにびっくりした。

la-folie-risotto魚③ ロブスターのキノコのリゾット(Lobster and Mushroom Risotto)
米はアルデンテよりやや固め。ロブスターは柔らかく、リゾットはクリーミーで、期待通りの仕上がり。

la-folie-lobster魚④ ロブスター(Butter Poached Lobster)
ロブスターが好きなのでまたロブスター。こちらは、シェフのティスティングメニューの中から引っ張ってきてオーダーしたもの。追加10ドルとなる。ロブスターの下にはパンプキンのロースト、サイドにはカリフラワーとブラウンバターの濃厚なソース、そして上には黒トリュフ。香りも素晴らしい。

la-folie-duck肉① 鴨胸肉のロースト(Liberty Farm Duck Breast, Crispy Confit Gateau)
分厚い鴨の胸肉のロースト(手前)と、コンフィ(奥)と二種類が一皿になっている。オレンジのソースはクインス(マルメロ)で、中央にはハックルベリーのソースとこちらも二種類。また、上にのっているのは、鴨の舌をスモークしたもの。先ほど銀ダラを食べたときにもあまりの柔らかさにびっくりしたが、この鴨のローストも驚くほど柔らかく、舌にまとわりつくようなキメの細かさのと柔らかさ。今まで幾度となく鴨胸肉をオーダーしてきたが、こんなに柔らかく調理してあるものは初めてだ。

la-folie-quail肉② ウズラとひな鳥のロースト(Rôti of Quail and Squab, Stuffed with Wild Mushrooms)
ウズラの中にひな鳥とキノコ類を詰め込んで、糸状にしたポテトで巻きつけてグリルしたもの。ソースはトフュフのソース。
la-folie-quail-up周りのクリスピーなポテトと柔らかいお肉とマッシュルームの食感が楽しい。リッチなお肉の味が、だんだん満腹で辛くなってきた。やはりポーションはかなり多め。

la-folie-souffleデザート① チーズスフレ(Edam Cheese Soufflé, with Fromage Blanc Sorbet)
フレンチなので、ここはフレンチらしいデザートをということでスフレをチョイス。どうやらデザートシェフ(しかも日本人)のシグネチャーディッシュのようだ。真ん中はとても柔らかくて、泡を食べているよう、表面はクランチーで細かなベーコンが塩味をプラス。焼けたチーズの匂いと濃厚さがあるのだが、スフレなのであくまでもしつこくない。美味しいチーズと美味しいスフレを同時に食べているような感じ。

la-folie-dessertデザート② 今日はSF BiteBiteの誕生日だったので、誕生日のプレートをいただいた。

お料理はとても美味しく、サービスも申し分ない。やはりミシュラン一つ星に違わない。ポーションはかなり多くて、さすがの私も苦しいくらのレベル。今回フルコースでオーダーしたが、日本人なら3品コースでも十分お腹一杯になると思う。お店の雰囲気もエレガントで、何かの記念日や誕生日など、少しオシャレして出掛けたい時別な日にもってこいの高級レストランだ。

フレンチランドリーのように、消費税やチップが全てインクルードのレストランと違って、ここは通常通りなので、消費税で8.75%、SFマンデイトで4%、これに加えて20%のチップを支払う必要がある。結果として合計の飲食代金に32.75%足さないといけない。そのため、最終的なお会計は2人で約500ドルと、結構な金額になってしまった。ちょっとお会計が気になる…という場合は、隣のバーラウンジで、レストランのメニューをアラカルトでオーダーできるようなので、そちらで試してみるのも手だろう。

私は今回の訪問に大満足。また行きたいと思っている。

SF BiteBite’s評価(総合88点)

味 37点(40点満点)
コストパフォーマンス 15点(20点満点)
サービス 9点(10点満点)
雰囲気 9点(10点満点)
独創性 9点(10点満点)
清潔感 9点(10点満点)

La Folie(サンフランシスコ・ロシアンヒル地区)

http://www.lafolie.com/
2316 Polk St
San Francisco, CA 94109
Phone number (415) 776-5577
Mon – Sat 5:30 pm – 10:30 pm
Sun Closed
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